先日投稿した表皮水疱症友の会 DebRA Japanさま主催のオンライン交流会のお話。
この交流会で現役医大生中村恒星さんのお話がありました。中村さんは「andew(アンジュ)」というチョコレートを開発された方。表皮水疱症の患者さんとの出会いをきっかけに、30種類以上の栄養素を配合したチョコレート、「世界一やさしいチョコレート」を作りました。
「ポテトチップスを食べると、とげのついている板を食べているくらい痛い」
「食事は皆で食べると美味しいのに、病気で、皆で楽しく食べる機会が少ない」
そんな患者さんの声から生まれたやさしいチョコレートです。
疾患啓発というと、早期発見と治療のためのものという観点からしか捉えていませんでした。が、疾患に関与したことのない人達が、その疾患について学ぶことで、救われる人がいるという気づきを中村さんの話から得ました。
若者が集まる街、渋谷の中心にポップアップ店を立ち上げ、このチョコレートを販売。それまで病気について何も知らなかった若者たちが、「可愛いパッケージ!」と思い来店します。店内のチラシやポスターにはこれらのチョコレートが作られたストーリーが語られています。これまで知らなかった病気のことを知る若者がいて、その中には帰りの電車でその病気について調べる若者もいるかもしれません。
人は、分からないものや未知なものには恐怖心を抱く生き物です。 知らないから、偏見や差別が生まれます。この病気について知った誰かが、偏見や差別に苦しむ患者さんに手を差し伸べてくれたら、たとえ病気そのものからは救われなくても、心だけは救われる患者さんがいることでしょう。この表皮水疱症を始めまだまだ世間に知られていない疾患について一人でも多く知っていただけたらいいな、と願います。
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